凛子の毎日記録。本読み、げぇむ、手作り雑貨、本屋・雑貨屋巡り、おいしいもの食べ飲(呑)み歩きの記録、になっているはず。目指すはエッセイ的な文章か。
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強く、逞しく、美しく、そして儚い…そんな女たちの愛と性を描いた物語。

舞台は江戸の花街、吉原。
その中でもさほどの規模を誇らない、小見世・山田屋の遊女達の、
決して叶わぬ恋を描いた連作短編集。

花宵道中
新潮社
宮木 あや子(著)
発売日:2007-02-21
おすすめ度:4.5


幸せな過去も、帰る場所も、逃げ出す術も持たない彼女達は、
借金のみを背負い、毎夜身体を売る。
想い人と結ばれる夢のような話など、とうの昔に散り消えた。
それでも、それでも…胸をこがすこの『想い』だけは決して失うまい…
そんな遊女達の強さや逞しさが、鮮やかに美しく、切なく描かれている。

それぞれの短編で描かれている因果な人物相関が明らかになるにつれ、
切なさは残酷なまでにいっそう極まる。
悲壮感漂う悲恋の連続なのに、
恋する人への『想い』だけは最後まで全うしているから、
不思議と絶望感はない。
ただひたすらに切ないのだ。

お気に入りの物語は朝霧の恋を描いた『花宵道中』と、
その朝霧の姉女郎であった霧里を描いた『青花牡丹』。
もう涙なしでは語れません。
『胸キュン』などと軽々しく口にすることが憚れるくらい、
彼女達の一途な想いに、またその想いにすがるしかなかった彼女達に、
ただひたすら哀悼の気持ちを捧げたいと思いました。
特筆すべきは、新人作家さんとは思えない文章の美しさでしょうか。
(無性に着物というものを着たくなりました。)
まさに女性のための純愛小説。オススメです。

しかしながら、このような売られた(または攫われた)少女達が、
その昔この日本に、実際に存在したということを忘れてはなりません。
国際情勢にはとんと疎いのですが、
アジアの貧しい地域などでは、
たった今、この瞬間にもモノのように売られていく少女達がいるとききます。
恵まれた環境でぬくぬく生きている私に何ができるだろうかと考え、
何も思いつかない自分に虚しさを感じます。

本作はあくまで小説として、美しくエロティックに作品を仕上げているが、
女性としては色々考えさせられてしまいました。

余談Part1。
同じく花魁の世界を粋に描いた、安野モヨコさんの『さくらん』。
映画にもなりましたね。
この機会に読み返したいのですが、どこを探してもありません!!
なぜー!!

さくらん

余談Part2。
表紙絵、さやかさんですね!!
もう、この人しかいないって感じですか。
さやかさんの画集はコチラ
恋の四十八景

あなたの読書の参考になれば幸いです。
お帰りの際にぽちっとよろしくお願いいたします(^o^)丿
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この記事は以下のブログにTBさせていただきました。
ありがとうございました。
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